── つるつる? ざらざら? で印象がガラッと変わる話
こんにちは。今日はシャツの「手ざわり」の話をしようと思います。
シャツって、色や柄で選ぶ方がほとんどですよね。でも実は、生地の表面の質感──つるつるしてるか、ざらざらしてるか──で、シャツの印象ってびっくりするくらい変わるんです。
つるつるは「きちんと」、ざらざらは「ゆるっと」
ざっくり言ってしまうと、こういうことです。
生地がつるっとなめらかなほど、シャツはフォーマルに、きちんとした印象になります。反対に、表面がざらっとしているほど、カジュアルに、リラックスした感じになります。フォーマル度が下がる、イコール、カジュアルになる。もうこれだけ覚えておけば十分です。
なんでそうなるのかというと、光の当たり方なんですね。なめらかな生地は光をすーっときれいに返すので、上品でパリッと見える。ざらついた生地は光をあちこちに散らすので、やわらかくて気取らない雰囲気になる。ただそれだけの、シンプルな話です。
同じ白でも、こんなに違う
先日、白い生地を二枚並べてみました。どっちも同じ「白」なのに、並べると全然ちがうんですよ。
片方は、表面にシャリっと節が浮いていて、素朴でさわやかな感じ。麻(リネン)です。夏に腕まくりして着たら気持ちよさそうな、いかにも休日っぽい顔をしています。
もう片方は、つるんとしてて、ちょっと光沢もある。上質な綿の生地です。アイロンをかけてビシッと着れば、仕事の場でもきちんと決まる、まじめな優等生タイプ。
同じ白なのに、手ざわりが違うだけで、こんなに性格が分かれる。シャツって面白いなあと、あらためて思います。
細い糸ほど、つるつるになる
ちなみに、このなめらかさがどこから来るかというと、糸の細さです。細い糸で織った生地ほど表面がなめらかで、上品な光沢が出ます。ドレスシャツの定番のブロードがきれいに見えるのは、これが理由。
逆に、太めの糸をざっくり織ったオックスフォードや、節のある麻なんかは、表面が凸凹していて、こなれた雰囲気になる。生地の作りが、そのまま印象につながっているわけですね。
どっちがよいわけでもない
ひとつだけ言っておきたいのは、つるつる=格上、ざらざら=格下、みたいな話じゃない、ということ。ただの向き不向きです。
かしこまった席に麻のシャツだとちょっと軽すぎるし、休日にパリッとしたドレスシャツだと、逆に気合い入りすぎに見える。要は、その日の場面に合ってるかどうか。それだけの話です。
そして結局、主役は着るご本人ですからね。その日どんな気分でいたいかで、つるつるを選んでも、ざらざらを選んでも、正解です。
お店では、ちょっと触ってみて
なので、今度シャツを選ぶときは、色や柄を見るついでに、生地にそっと手を当ててみてください。
つるっとしてるか、さらっとしてるか、シャリっと節を感じるか。その手ざわりが、「このシャツ、どんな場所が似合うよ」って教えてくれます。目だけじゃなくて指先でも味わってみると、シャツ選びがもっと楽しくなりますよ。